アメリカがメキシコに負けると前代未聞の準決勝に!

残念だが、日本は1:2で韓国に負けてしまった。さて、明日アメリカがメキシコに負けると、1勝2敗での三すくみの順位争いになる。対当該国の日本の失点数は5点(対アメリカ4点、対メキシコ1点)であるから、すでに対日本で6失点しているメキシコは、アメリカに勝っても準決勝に進むことができない(日本は対メキシコ戦は6:1でなく5:1のほうがよかった?)。もし、メキシコが対アメリカ戦で2点以上とって勝つようなことがあると、アメリカの失点数は対日本の3点と合わせて5点以上となるから、失点率で日本の準決勝進出となる。
もしこんなことが本当に起こると、1次リーグから三度の日韓戦となるが、さらにもしも日本が勝つようなことになると、2次リーグから通算3勝1敗の韓国でなく2勝2敗の日本が決勝進出となる。直接の対決も2勝1敗で韓国に分があるにもかかわらずだ。世界一を決めるWBCがこんな方式でよいのだろうか。
今回、こんなことが表面化することはないだろうが、次回開催の際には一考を要する問題のようだ。


準決勝を1組と2組のタスキがけにするという方法もあるが、問題回避にはならないだろう。むしろ今回のように同組どおしで準決勝を行い、「勝率で劣っているほうは準決勝試合に勝ち、かつ総合失点率でも優る場合に決勝進出できる」ルールにしたらどうか。このルールで仮に今回準決勝で日韓戦が行われる場合は、ここまで韓国の失点数4点、日本の失点数7点であるから、日本は4点差以上で勝たないと決勝進出はできないことになる。このほうが両国にとって公平であろう。
さて、日本のプロ野球は来年からセリーグプレーオフを実施することになった。これで場合によっては、両リーグ2位以下のチームどおしで日本シリーズを迎えるようなこともありえるわけである。不公平感を拭い去るためにはやはり一工夫が欲しいところである。
そこで、今回のWBCを観戦して思いついたことを関係者に提案したい。

2位と3位のプレーオフで3位が1位とのプレーオフに進むためには、勝ち越しかつ5試合の合計得失点差がリーグ戦での2位とのゲーム差以上の点差になることを条件とする。このルールで勝ち上がったチームは1位とのプレーオフで、5試合での合計得失点差がリーグ戦で1位が2位につけたゲーム差以上の点差で勝ち越した場合にのみ日本シリーズに出場できる。

この方式を採用することで、プレーオフにリーグ戦の成績を反映させることができ、しかも試合ごとの勝敗への関心だけでなく、「勝ち上がるためには、あと何点、差を付ければよいか」といった、サッカー並みの面白さも加わることになる。ぜひ採用していただきたいと願うのであるが、いかがなものであろうか。