神武天皇はサイコロ遊びをしない?

女系天皇反対派が観念論になりがちなのは具体的な検証を怠っているからだと思われます。側室を置かずに男系男子で継承することが以下に困難か体感してみることを提案します。やり方はとてもシンプルです。紙と鉛筆とサイコロを用意します。サイコロの代わりにパソコンを利用してもよいが、紙と鉛筆で体感することはぜひやっていただきたいです。
まず、サイコロを2回振ります。奇数の目が1度も出なかったらそこでゲームオーバーです。奇数の目が出た場合は、第Ⅱラウンドに進みます。今度は奇数の目が出た回数の倍の回数を振ります。第Ⅲラウンドに進めるのも奇数の目が出た場合だけで、やはり奇数の目が出た回数の倍の回数を振ることができます。
これを20回繰り返して記録したのが下記のデータです。
 (表内の数字は奇数の目が出た回数)

 
1 1 0   11 0
2 1 0   12 2 4 4
3 1 1 2   13 1 1 2
4 1 0   14 1 0
5 2 2 2   15 2 3 3
6 1 0   16 2 3 3
7 2 2 2   17 2 0
8 1 2 3   18 1 1 1
9 1 2 1   19 1 1 2
10 1 1 0   20 2 2 2
26 25 27
Ⅲで残った奇数の数 0  1  2  3  4 
出現回数 8  2  6  3  1  20 

20回のシミュレーションで8回男系が途絶えてしまいます(確率40%)。
それでも27名の男系男子が現存です。これを20宮家があったとした場合、曾孫の代で12宮家に減り、男系男子は当主20人から27人に増えたということを意味しているわけです。つまりこれはシミュレーションがうまくいった例です。子の代に男系が途絶えたケースが1回しかないです。
ところで、男系男子が20人いたとしても、20宮家つくるのは現実ばなれしています。皆が皆皇族になることを承諾することもありえないから、よくて5宮家でしょう。すると、5回までのシミュレーションの結果を参考にできます。

Ⅲで残った奇数の数 0  1  2 
出現回数 3  0  2  5 

5宮家は2宮家に減り男系男子は4人になってしまいます。5宮家で曾孫は40人になります。そのうちのわずか4人が男系男子でしかありません。

このシミュレーションは各代に必ず、2人子供が授かるという条件でやっているわけです。3人以上の多産がもたらす利よりは子供がゼロもしくは1人だけという場合のダメージのほうがはるかに大きいので、このシミュレーション自体、甘い設定だといえるのではないでしょうか。