旧皇族の皇籍復帰を主張している人たちへの質問状【補足】

人様のBlog『ぼやきくっくり』でコメントしてきた内容をまとめて転載します。

  • 1)2)有識者会議には八木秀次氏が出席され、説明資料も含めて旧皇族皇籍復帰による男系継承が最善という主張をしましたが、説得力に欠け受け入れられませんでした。
    なぜかというと、誰が誰を説得して旧皇族の方に復帰してもらうのか(第三者が影響を及ぼしたりすることになりかねない)、旧皇族の方のなかで皇位継承第1位を誰にするのか(恣意的な判断が入ってくる)、愛子天皇を中継ぎにするのか、中継ぎを置かずに即位していただくのか(いずれにしても、皇室で育っていない人が天皇になったり、皇族として生まれていない人が天皇になることになる。前者なら愛子天皇の実子に即位させるべしという国民の声がでてくる、後者ならマス・メディア社会にあって許容されるか疑問)といった込みいった疑問が次から次に出てきたからです。したがって、こうした疑問にどう答えるのか、八木秀次氏以上に説得力のある論を構築できるのかが待たれると思って質問しました。
  • 3)4)第26代継体天皇も第24代仁賢天皇内親王武烈天皇の妹)を皇后にし、その皇子が第29代欽明天皇ですし、第119代光格天皇は第118代後桃園天皇内親王を皇后に迎え入れています。

    だからといって、旧皇族皇位継承される条件に内親王との結婚を皇室典範に盛り込めるかというと、無理だと思います。それならば、いっそのこと旧皇族のなかから愛子天皇の結婚相手を選んでいただき、お二人の間にできた実子が次の天皇になるという皇位継承のほうが自然ではないでしょうか。このやり方なら旧皇族皇籍復帰に生じる疑問を回避でき、「皇位継承をどうするかは天皇家旧皇族の方たちが相談しあって決めるのが一番よい」という考えにも沿っています。その意味で有識者会議の改正案は縛りがないですからムキになって反対するようなことではないと私は思うのです。旧皇族皇籍復帰の主張にこだわればこだわるほどややこしくなってくるのではないでしょうか。
  • 5)現皇族に男系子孫が恵まれず、旧皇族の方への男系継承が真剣に取りざたされている現在とこれまでとでは、皇族に嫁ぐ女性の意識が変わってくるのは当然です。これまでは、これほど男系継承が大変なことだとは考えていなかったし、ある意味楽観していたわけです。旧皇族皇位が継承されるのは「天皇は男系でなければならない」という主張が世論になったときですから、「どうしても男の子を」という世継ぎへの期待が夫や夫の両親からだけでなく国民全体から掛かるわけで、プレッシャーは想像を超えます。もし旧皇族の独身男性が適齢期にあり結婚して生まれてくる男の子が次代の天皇になるきまりなら、配偶者となる女性は、いま渦中にある皇位継承問題を意識しないわけがなく、二の足を踏むことでしょう。あるいはまだ幼い男子の次代が天皇になるきまりなら、その未来の配偶者になる女性の両親は、現在30代前後の人ですから娘を皇太子に嫁がせることにプレッシャーを感じないわけがなく、やはり二の足を踏むことでしょう。このプレッシャーを緩和するためには、女性天皇でも、女系天皇でもかまわない天皇制を築き上げるしかないと思います。
  • 6)の補足。下記のサイトを見てください。いずれも「女性天皇を容認する皇室典範改悪」に反対している天皇制反対者のサイトです。

  http://www.geocities.jp/jotenken/syomei.html
  http://www.jimmin.com/doc/0454.htm
  http://www.mitene.or.jp/~nose/syaka6.html