旧皇族の皇籍復帰を主張している人たちへの質問状

  1. 旧皇族皇籍復帰案は「皇室典範に関する有識者会議」でも検討されましたが却下されています。一度却下された案を再考させるためには、新事実なり新論拠なりが提示されるべきですが、お見かけしたところそうしたことがなされているようには見えません。どうしてですか?

  2. 皇位継承の候補者として旧皇族皇籍復帰を可能にするためには、皇室典範旧皇族の方々の皇位継承順位を定める必要があります。恣意的な要素を入れずに継承順位を定めるのは不可能ではないでしょうか?

  3. 現在の皇室典範大正天皇の直系を皇族としています。傍系から天皇を迎え入れる場合は、内親王を皇后にするのが皇位継承の伝統であり、皇籍復帰さえすれば誰でも天皇になれるとしたら伝統に反します。皇室典範をどう改正するのがよいか、伝統を重んじる立場で答えてください。

  4. 旧皇族への皇位継承を可能とする皇室典範改正案が憲法2条違反「皇位世襲のもの…」の誹りを受けながら国会で可決されるようなことがあるとお考えですか? あなたの現実判断能力に自信はおありでしょうか?

  5. 現代の目で見ると複数の女性を世継ぎを産む道具にすることでかろうじて維持してこれたのが男系天皇制です。一夫一妻制になった現代において男系を維持することは不可能です。旧皇族皇籍復帰が実現しても同じです。男系にこだわり続けると皇位継承資格のある皇族と結婚する女性は皆無になると考えられます(そもそも女性のご両親が大反対します)。あなたはこの意見に対してどのような反論ができますか? その反論は天皇の権威を損なわずに継承できる反論になっていますか?

  6. 女系天皇に絶対反対の立場の人や女性天皇にも反対の立場の人は、保守の一部と天皇制反対論者に限られています。もし、こうした勢力が増えて「男系天皇でないと天皇でない」という主張が通ると、いずれ天皇制は断絶することになります。あなたはそうなることを望んでいますか? それとも男系天皇でなくとも天皇の価値を感じることができるという意見に賛成ですか?